こういう京都案内にしびれる

ぺんぎん堂の飯島です。意見は私個人のものです。

立秋 第三十八候『寒蝉(ひぐらし) 鳴く』

 道に、二匹の蝉がお尻を向けあっていました。良く見るとゆっくりとですが動いていました。
 めっきり秋の気配ですが、油断はできないです。今日の珈琲は、「キリマンジャロ」と「ブラジル・サントス」のブレンドでした。


久しぶりの京都本は、異色の本格派

 久しく京都本を取り上げる機会がなかったようにも思いますし、うーん、という、両方の(いい意味とそうでない)が感じられたりしていたのですが、装丁はいわゆる京都本ですが、中味は、本格派、の一冊に出会いました。著者をみれば、まあ、そうだろうなあ、という思いはありますが。

0円から愉しむ京都案内 (「京都案内」編集部 杉本節子 杉本歌子 著)



 著者の杉本節子、杉本朝子の両氏は、料理研究家、そして、日本画家にして、京町家で国の指定重要文化財となった、実家「杉本家住宅」の維持保存のために活動されているお二人。寿岳彰子さんに感じたものを感じるのは私だけでしょうか。京都まち歩き三部作の完結は、『京の思い道』だそうです。

 余談になりました。

値段によらない好いものには、目利きが光る

 タイトルからもわかるとおり、京都の人だけが知っているというか、知るのに有利な安くていいもの、長く愛されているものや、ことが紹介されているのですが、この案内は好いです。場所だけでなく、その際の経費も幾らと記してあります。特別編には「ちょっと大人の京都」という、贅沢な時間の過ごし方も紹介されています。この本は、まず読んで、次に京都に行くときにたずねるべき場所を、アクセスを含めてメモして、そのメモを頼りに件の場所に行ってみて、帰ってから本書を再読、自分の感性を確かめてみるというのが、読み方だろうと、私は思いますね。
 そこで、私が注目、メモをつくったのは、「天才絵師・宗達を見る『養源院』の白象図と松図」500円、次に、「京町家で唯一の国指定重要文化財『杉本家住宅』の記念グッズ・一筆箋」500円、さらに、「京のお茶の文化『茶房元庵』のおうす」700円、といったところでしょうか。原則消費税は含んでいないということ、そこまでのアクセスの費用も含んでいないことは当然です。2015年6月末時点のものだということも。



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