プロフェッショナルに年齢はあるのか

人鳥堂の飯島です。意見は私個人のものです。

純評価?、絶対評価?、相対評価
 11月4日付日本経済新聞「風見鶏」に、全世界に展開する米軍を動かすペンタゴン、米国防総省の中枢に鎮座する「ヨーダ」(老師)ことアンドリュー・マーシャル氏の記事が載っていました。1921年生まれで今年91歳になりましたが、通常の公務員としての定年も免除され、現役でペンタゴン内部のシンクタンク、Office of Net Assessmentを率いています。それも、ニクソン大統領によって1973年に初代局長に任命されて以来、フォード、カーター、レーガン、父ブッシュ、クリントン子ブッシュオバマと歴代大統領によって絶えることなく(民主党共和党にも関係なく)、再任され続けている「伝説の名軍略家」〈日経紙の記事)です。キッシンジャー博士(こちらも来年90歳になります。)に誘われてペンタゴンに転職する前は、ランド社(米軍のシンクタンク)で核戦略を練る仕事をしていました。
 その、老師からの中国に対応する警告と見える記事ですが、直接的警句は2006年の春、取材に応じた際の「まだ、中国について分からないことが多い。」という言葉だけです。まあ、記事についてはともかく、わからないことがありまして、それはマーシャル氏が率いる部局の名前です。あるものは、絶対評価局と言い、また、あるところでは相対評価局(日経紙はこれですね。)またあるところでは純評価局と呼び、又は最終評価局と呼んでいます。
 米軍の軍事力の相対的な優位を将来に向けて長期的に評価するのが仕事ということから、名称についてこんな風に呼ぶことになったのかもしれません。
 91歳という年齢について驚きのニュアンスで記事は伝えていますが、プロフェッショナルというのは、むしろ場数を踏んで練達に至るというニュアンスがあることを考えると、当然一定の年齢以上であることが当然のようにも思えます。日本においても、プロフェッショナルと呼ばれる人々には、高齢の方々も多いのですが、最高齢プロフェッショナルについて、テレビ番組で取り上げられていた人もいますが、各分野の人々が登場する書籍が2冊あります。その名もズバリ、『最高齢プロフェッショナルの教え』と『最高齢プロフェッショナルの条件 ~これができれば、好きな仕事で一生食べていける! ~』です。漫画家、写真家、競艇選手、喫茶店店主など多彩な顔ぶれです。
  
 

どちらも徳間書店の本ですが、先のマーシャル氏に関連した書籍も、出ていました。


です。