お天気や出来事で悩んだ、夏休み宿題の「絵日記」

人鳥堂の飯島です。意見は私個人のものです。

本日のcoffee
 今日は、コスタリカ・スプリングバレーでした(ジュピターで購入、新宿のジュピターは9月で閉店するのでバーゲン中だったので)。コクがあってしっかりした印象です。挽いた時にちょっとスパイス系の香りがしたように思いましたが、味にも若干そのような感じがありました。スプリングバレーというのは温泉が湧く谷ということのようです。余談ですが、コスタリカ憲法常備軍の廃止と非常時の徴兵制をうたっているようです)は、一度よく読んでみたいと思っています。


私は食べ物が好き
 そんなことは当たり前でしょ、と、言われてしまうかもしれませんが、実感なので、家人には「いやしい」と言われても、食べ物が、最近は特に好きになっています。電子レンジのおかげで、飲み物以外にも、ちょこっと自分でつくれるものが増えたので、余計食材に関心が向いてしまうのかもしれません。今になって、かつて食べて心に残っている食べ物について、あれこれ考えるよすがを残しておけばよかったと、篠田直樹著『シノダ課長のごはん絵日記 (一般書)』を読んで(というより眺めてといったほうが適当な気もしますが)感じました。

 シノダ課長の愛するお店も巻末に掲載されていますが、岐阜県岐阜市と愛知県名古屋市がほとんどで、福岡県福岡市が一店なので、その地ではない人にとっては、何かのついでがあった時には、忘れずに見直すことをしたほうが良いでしょう。
 また、絵日記のコツについても語っていますが、具体的技術やコツに加えて、「自分がうまく描けたと思う絵は、実物と違っていようと、他人に評価されなかろうと、いい絵だと思うこと」という自己満足をあげているのも、続けるための大事なポイントでしょう。
 それにしても、東中野の大盛軒の「テッパン麺」のイラストによく似ている感じがしてならないのです。


大気と海洋の大循環
 ようやく朝晩は涼しくなってきましたが、今年も過酷な暑さの夏でした。年齢のせいもあるのでしょうが、年々、暑さ寒さが身にしみてきます。今年の夏は、四国は四万十で、熊谷を抜く最高気温が観測されたというニュースが流れたりしましたが、数値の信頼性はともかく、区内観測所で観測された気温ということでは、1923年に徳島県の撫養(今の鳴門市)で記録された42.5度というのがあるようです。また、東京都の設置した温度計では、2004年7月20日に足立区江北でも、42.7度が観測されていると、藤部文昭著『都市の気候変動と異常気象 (気象学の新潮流)』にあります。

 四国の最高気温記録のニュースでも、しきりに解説されていたのは、風のことでしたが、関東内陸部の猛暑の増加についても、「弱風フェーン」の影響があることを本書で指摘されているように、風と気温の関係は強いものがあるようです。大気と海洋の大循環の偏奇に伴って起きた、いわば、地球の鼓動のようなものだともいえるのかもしれないと思いました。
 東京周辺の降水活動に対する都市の影響についても、興味深い記述がありますが、特に、人工衛星から見た地表の緑被率、正規化植生指数と積雲の雲量分布の関連性です。正規化植生指数の小さい地域は東京から周囲へ放射状に伸びていますが、これは鉄道沿線の市街地で、これとかなり細かいところまで積雲の多雲領域が一致するというものです。このことと、前線や積乱雲群など広域大気現象との関係については、議論はこれからでしょうが、緑被率の引くところに積雲が発生しやすいという、そうだろうと思っていたことが、人工衛星を使ったデータで確認できているのが、時代を意識させてくれます。しかも、性急に、気象現象の異常性を結論しないところなど、冷静な記述に好感がもてます。


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