インターネットはここです

人鳥堂の飯島です。

意見は私個人のものです。

今日のCOFFEE
 インターネット接続回復を祝して、モカマタリ アルマタです。挽いた時とドリップしている時の、何とも言えない香りと、懐かしいような味にうっとりです。しかし、少し焦りが残る淹れ方だったかな。

 
繋がらないあせり
 リスがインターネット接続のケーブルをかじったからではなく、私の場合は無線LANですから、ステイタスが確立されていないために、昨日の夜から今朝まで、インターネットに接続できませんでした。原因がわからなくて、あれこれいじってみた挙句に、メールが取得できないこと、Webページにアクセスできないことが、どんなにストレスになるか、身をもって体験したのでした。
 インターネットは雲の中にあるのでしょうか。じつは、インターネットも物理的存在でありながら、サイバー空間は現実の世界との境界が液状化して滲んできているとも言えるのではないでしょうか。
 とはいえ、つくづく、インターネットも物理的存在、つまり、接続のケーブルやルータやあれこれがあって、通信が可能になっていることを、障害が発生してから今更ながらに認識するのでした。
 そこで、アンドリュー・ブルーム著『インターネットを探して』です。著者は、米国生まれ、アーマスト大学在学中文筆活動を続けていますが、テクノロジー、建築、アートなどの領域で活躍しています。
 

 ブルーム氏の場合は、リスがケーブルをかじったことから、そのケーブルの接続先をたどる、インターネットがどこにあるのかを探す旅に出ることになったわけですが、25年くらい前の私も、インターネット接続の仕組みをあれこれ調べたときのことなど思い出しました。
 とりわけ、「バックボーン」と「IX」(インターネット・イクスチェンジ)、さらに、海底ケーブルの陸揚げ地点をめぐる旅には、関心が高まります。特に海底ケーブルですが、現在ではより通信速度の早いものが求められているといいます。その理由は何か。実は、株取引と関係があるようで、現在の株取引は、コンピュータ取引で、まさに、ナノ秒の争いで儲けたり損したりということになるようで、速度が問題になっているのだそうです。
 これは、情報の早さが商売の成否を決めるという、昔ながらの「鉄則」のもとに現代の通信技術もあることを示しています。海底ケーブルの主導権は、かつては大英帝国が握っていたようですが、やがて、アメリカの手に落ちることになったようです。そのきっかけは、ハワイの併合で、アメリカはここにアメリカ本土との海底ケーブルを敷設し、英国の繋いだニュージーランド方面ではなく、ハワイからグアムへとつながるものだったということです。このグアムからフィリピン、日本に海底ケーブルはつながっているのです。
 この辺のことは、先に紹介しました『サイバー・テロ 日米vs.中国 (文春新書)』に詳しいところです。

 私のインターネットの接続はどこを経由して、行って帰ってくるのでしょうか。商用のIXは東京の大手町に集中して、首都直下地震があった時には、インターネットは生き残れるのか甚だ疑問ですし、データセンターも首都圏に集中しています。
 いろいろ心配は尽きませんが、今日はネットにつながったので、次は「インテリジェンス」について考えてみたいと思います。


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