やっぱり京都に行きたい!

人鳥堂の飯島です。意見は私個人のものです。


立冬 初候 『山茶(つばき)始めて開く』

 珈琲は、「パプア・ニューギニア」でした。時間が経っても、魔法瓶に入れた時のまま、温めずに飲んだほうがいいという結論でした。さらに言えば、直ちに飲んで楽しんだほうがいいとも。バランスだけでなく、ボディもけっこうあります。

春に限らぬ”あけぼの”の良さ

 毎年訪れていた京都ですが、今年は様々な事情により、行くことができなくなりそうです。もっとも、酒をやめたので、京都での楽しみも、いくらかは変わらなければならないのでしょうが、そうしたことも含めて、来年は行けるように、と願わざるを得ません。ただ、これまでは夏の盛りが中心でしたが、これからは、花の季節、紅葉のときに訪れることができたら、と思っています。
 一度、ちょうど4月のはじめだったと思いますが、花の季節に訪れて、円山公園の大しだれ桜を見ることができたのですが、その夜に雪が降り、翌日は桜と雪を同時に楽しめたことがありました。まだ、下河原に、『よあけ』という朝までやっている飲み屋さんがあった頃です。
 しかし、観光シーズン真っ盛りということになれば、心静かに京都の街を楽しむことは、なかなか、と思っていたら(行けるあてもないのですが)、決めては「早朝」というのが、麻生圭子著『京都早起き案内 (PHP新書)』のアドバイスでした。

 言われてみればその通りですが、旅人にとってはどうなのかと考えてみても、案外これはいい方法だと思いました。私の場合は宝ヶ池のホテルがいつもの宿でしたが、朝まだき、近くを歩くのが常でしたから、本書で案内されているお望みの場所の近くに宿をとれば、朝一番の、「昼間とは清々しさが違う。人目に曝されていない、初々しさがある。」京都が独り占めできるというものです。とびきり美しい朝の京都を楽しんでほしいという筆者の声に、ますます、行きたくなる京都でした。

 桜、紅葉、東山七条、祇園、御所・離宮、川のほとりなどから、修学旅行のやり直しまで、朝の京都の花と紅葉が案内されています。

 鷹峯に限らず、朝日だけでなく、夕陽もまた、たまらない気がします。どちらも、写真で言う「斜光線」がさすときで、ものは美しく、輪郭もはっきりしているのです。さすがに洛中の繁華街はそうはいかないでしょうが、波が引くように観光客の姿が見えなくなる、いわゆる「かわたれどき」の景色も、近くに宿があれば、堪能できます。しかし、怪しのもの逢いそうな時刻のようにも思えて、うーん、困った。


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