今だから、神戸の歴史に学ぶ必要が

人鳥(ぺんぎん)堂の飯島です。意見は私個人のものです。


清明 第十三候『玄鳥(つばめ) 至(きた)る』

 桜も夜来の雨で散り、次の季節への確実な足取りを感じます。珈琲は「グァテマラ・サンタバーバラ」ですが、水温はこれまでよりはやや低めで淹れると、また、違った感じです。


賢者は歴史に学ぶ

 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言ったのは、ビスマルクだそうですが、歴史に学ぶというほど肩ひじ張らなくても、歴史を、謎ときという形で知っていくことは、「面白くって為になる」ことです。
 そこで、京都に行ったときは大概ここまで足を延ばしていた『神戸』について、そんな観点からの散歩本がこれ、大国正美編著『神戸謎解き散歩 (新人物文庫)』です。



 もちろん、謎のすべてに興味があるとは限らないわけで、自分として関心興味の対象に絞って読めば、新しい神戸の街の姿が見えてくるというものです。これは、なかなか得することで、なじみの神戸に新たな魅力を加えることや、知ってたことの奥行きが、ぐっと深くなるということもあるわけで、神戸を訪ねる楽しみが増えます。
 ちなみに私の場合、「東海道線の終点がなぜ神戸になったのか」、「神戸西地域はなぜ東亜電波の港となったのか」あたりに関心があるのです。
 そしてもう一つ、阪神・淡路大震災の歴史叙述を最後においている本書の志も忘れられません。「復興はいつ峠をこえたのか?」、「震災関連死はなぜ防げなかったのか?」はかみしめて読むところです。


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