ムック本二冊を読む

人鳥(ぺんぎん)堂の飯島です。意見は私個人のものです。

清明 第十五候『虹 始めて 見(あら)わる』

 雨が静かに降るというのも、この時期には歓迎すべきかもしれません。
 今日の珈琲は「トラジャ」です。ちょっと風邪気味で意識することなく、スムーズに飲んでしまいました。


モノとヒトがかかわってコトになるムック二冊

 反対のベクトルを持っていると思われる二冊のムックです。一冊は、『Discover Japan DESIGN vol.3 目利きが選ぶメイド・イン・ニッポン』です。


 なんで「メイドインジャパン」ではなくて「メイドインニッポン」なのかと思いつつ、この本の方向性は、納得ですね。でも、いくつかの問いも浮かんできます。まず、「座イス」の逸品はないのだろうかということです。次に、もう少し文字は大きくてもいいのではないかということ。そして、モノのカタログではなく、そこにヒトがかかわって、コトになっている、つまり、物語が生まれるところに、こうした本の成立があるように思えます。
 それはさておき、この本の中で気になるモノをあげると、ワイズベッカーのPOSTノート、メモですね。これは丸の内郵便局とのコラボということですが、B6というサイズがいいと思います。次は、粋更の「耳かき」です。茶筅づくりが伝統産業の奈良県高山のもので、竹筒に入っているところがなんとも言えません。
 登場するクリエーターのなかで、佐藤可士和氏の「コクヨのキャンパスノート」、「今治タオル」(デパートの物産展で買いました)、佐藤オオキ氏(デザインオフィス「nendo」代表)の「フォーナインス」の眼鏡というのが、好いと思いますね。

 もう一冊は、『文具自慢 (扶桑社ムック)』です。



 こちらのほうは、ポップな今風なところが売りだと思いますが、登場する人物も、みうらじゅん氏、宇多丸氏など、「使える」、「長持ち」、「飽きない」愛用品というのも、面白いのです。
 日用で、はっきり言って、高額のものはありませんが、使い勝手という点で、うなずけるところが多いのではないでしょうか。本書の中で、「映画に出てくるKEY文具」というコラムがあるのですが、なかでも『クローズド・ノート』が、沢山の万年筆が登場するので文具好きには、たまらないシーンがあるようです。この映画、DVDもあるようですが、原作本もあるのだそうです。とりあえず最後で二つともご紹介します。



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