天気予報は体調管理に使えます

ぺんぎん堂の飯島です。意見は、私個人のものです。

芒種 第二十七候『梅の子 黄ばむ』

 天候が不安定になりそうな雲行きに感じられます。

 今日の珈琲は「ブラジル」です。本当においしい「ブラジル」というのは馬鹿に出来ないし、きっとそれはある、と思いました。


『生気象学』で、健康管理の多様化を図ろう 
 さて、天候の話です。
 私は、毎朝、血圧を測ります。大概は、一番軽い処方の血圧の薬を飲み、体重もコントロールしているので、やや低いくらいの理想的な程の血圧ですが、ときに、原因もなく、血圧が上昇している朝があります。最近気がついたのは、日常生活や仕事などでストレスがある時などを除くと、天候が急変したり、気温が急に上下したときに(予報があった時も含めて)、そういうことがあるように思えたのです。
 まあ、考えてみれば、私たちは、地球という大きな環境の中に生きていることは事実ですし、私たちの健康も、天候に影響されるところがあるというのは、そう考えることのほうが当たり前のことに思えます。
 とすれば、天候との関係で自分の健康管理も考えてみると、プラスのことも多いのではないかと思えます。そんなことを考えていたら、天気予報を健康管理に活かすという、村山貢司著『体調管理は天気予報で!! 村山貢司の健康気象学』という格好の本と出合いました。



 病は気から、という言葉はよく聞きますが、これは、気持ちの持ちようという意味もあるでしょうが、じつは、「気候」から、という意味もあるのではというのが、「生気象」学というか、気象現象から健康や病気の問題にアプローチしているのが、本書です。意外なことに、「超過死亡率」ということからみると、死亡者数は1月から2月がもっとも多く、6月から9月にかけてが低くなっています。「快適な季節といえば、多くの人は初夏や秋をイメージされると思いますが、熱い時期が身体にもっともよいのです。」と著者が語るように、通念とは違った事実もあって、大変興味深いです。
 もっとも、気象と関係ない病気もあってとのことで、4大死因別の月別死亡者数を見ると、がんには季節の影響は見られず、心疾患、脳疾患、肺炎はいずれも、冬の死亡者が圧倒的に多いことが分かる、ということですから、天気予報ですべてオーケーということにならないのは、言うまでもありません。
 しかし、気象が関係する場合には「前日の気象情報から予防策を立てることが可能になりますし、」、役立てない手はないでしょう。もっとも、そのためには、気象情報を活用するために、ある程度の天気予報の用語などを知っておくことが必要です。たとえば、「曇り一時雨」の「一時」は予報対象時間の四分の一未満が雨、「曇りときどき雨」の「ときどき」は四分の一以上二分の一未満が雨ということや、気温の予報には2から3度の誤差があること、朝晩の温度差や前日との温度差などは、4から5度を超えると要注意、とか、台風や前線は災害にとどまらず、私たちの健康にも影響が大きいということなどを知っておくだけで、事前の注意が可能です。


認知症が進行する天候はあるのか

 本書は、月ごとに気象の特徴と注意すべき病気や健康に関する点が解説されています。読んでいてふと気になったのは、6月の天気と健康のところで、偏頭痛やうつ病が取り上げられていましたが、認知症と気象との関係はどうなんだろうかということでした。最近、ニュースでもよく取り上げられていますが、多数の、認知症の高齢者(本当は高齢者だけではないでしょうが)が行方不明になっているということについてですが、季節要因はないのだろうか、ということです。もし、そういうことがあるのならば、特に今月は注意すべき時期、というように構えも事前にできるかもしれない、などと思いましたが、さて、どうなんでしょうか。



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