『下北沢ものがたり』を読む。

ぺんぎん堂の飯島です。意見は、私個人のものです。

秋分 第四十八候『水 始めて 涸る』

 稲刈りのために水田の水を落とします。都市に住んでいると実感はわきません。
 今日の珈琲は「エチオピア・イリガチェフェ・G1コチョレ」です。ブルーマウンテンが不作で値上がりとか、円安もあり、コーヒー市場も心配です。


僕は小田急が好きだけど

 小田原に行くのが好きということだけじゃなくて、小田急線が好きですね。悪いけど、京王線に比べて。東急東横線とはどうよ、と言われると、横浜のこともあり、むずかしいです。
 友人も、町田より先ですけど、小田急沿線に多いし、それでも、肌感覚で、微妙な位相の違いを感じるのも、事実なんですが。その典型的沿線のまちが、「下北沢」です。馴染めるかと言えば、馴染めないし、それでも、嫌いではないのです。
 足しげく通うこともないのですが、気になるまちですよね。「2014年のシモキタはどんな町なのだろう。(中略)東京オリンピックが開催される頃には、今の風景とはまったく違う下北沢を、人やクルマが行き交っているのだろう。そこが“シモキタ”という愛称に似合う町なのかどうかは、何とも言えない感じなのだが・・・」。
 この文章には、共感と、少し自分とは違うというものもあります。片仮名の「シモキタ」がそれです。50年前ぐらいに、高校時代に知り合った女友達の女友達が代田に住んでいたりして(ちょっとややこしいことがあったりした)こともあって、漢字の「下北沢」が、自分感覚だと思うのですが。
 というような、様々なことを思い出させたり考えさせてくれたりする本が、『下北沢ものがたり』です。



 意外な発見がそれぞれの人にあると思いますが、なんと、国立市にあった『邪宗門』という喫茶店が、下北沢駅から少し行った、代田に昭和40年に開店していたというのですが、高校時代にも、さっき言った女友達を含めた、サマースクールのメンバーと、また、大学時代にも、違う人と行ったように思うので、意外なつながりを発見してしまったりします。
 柄本明氏も登場しますが、『スズナリ』での、高田渡のライブDVDしか、この手のDVDを持っていない私に、ずれながらもからむまちの力を感じる不思議なところが『下北沢』だと思うのです。つまらない、洒落にもならないことですが、片仮名の『シモキタ』は、私にとっては、恐山とつながるところだよ、と言い聞かせつつ(なんのことだ)。


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