『ジェーン・スー 相談は踊る』、で、踊りを聴いてみる

ぺんぎん堂の飯島です。意見は私個人のものです。

夏至 第二十九候『菖蒲 華さく』

 早くも夏至で、これからは日照時間がだんだん短くなるというのですが、そんな気はしないというのが正直なところです。

 これまでは、早朝東の空を眺めていたのですが、一日の天候を占うには、西の空を見るのが本筋と改めて思いなおし、ぬけるような蒼穹と雲を眺めたのですが、よい天気になりそうだ、と思ってふと、映画『東京物語』のラスト、笠智衆の「今日も暑うなりそうじゃ」というセリフを、尾道を訪れたときのことなどもあわせて、思い出しました。
 今日の珈琲は、「モカ&ドミニカ」のブレンドでした。それほどとがった感じのない、いうならば淡々とした味わいでした。


”相談”は相手を選ぶ!

 TBSラジオ、土曜夜6時からの「ジェーン・スー 相談は踊る」という番組を、アイフォンのradiko.jpでクリップしたのに、通知をオフにしたままだったので、聴き逃してしまいました。それにもかかわらず、TBSラジオ「相談は踊る」:編『ジェーン・スー 相談は踊る (一般書)』を紹介しております。


 来週まで待って、ご本人の声を聞いてからのほうがいいのではと思う反面、もう書き始めているので、来週はきちんと聴取するぞという決意を込めて、しかも、こんなに天気も良いのだからというほとんど理由にならない言い訳で、本書を取り上げ続けるのでした。
 『相談は踊る』という番組タイトルはもちろん語呂合わせがあるので、『踊る』は『ダンス』だから、『ソーダンス』だよね。つまり『相談する』だね、と。
 もちろん、ジェーン・スーさんは、生粋の日本人で、東京生まれの東京育ち、作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニスト、音楽クリエーターと多才なひと。本書には、ご本人の写真も結構ちりばめられているので、顔もわかります。その意味では、南佳孝の『憧れのラジオ・ガール』とは少し違って、まだ見ぬ君ではなくて、僕の場合は(本によって、人称が「僕」だったり「私」だったりします)、まだ声を聞いていない君なんだけど。
 雑誌にせよラジオにせよ、『相談コーナー』って、思い込みかもしれませんが、なんとなく相談者は女性が多いのではないかという先入観があります。もっとも、食べ物にせよ選挙にせよアイドルにせよ、女性の支持がなければ勝てないのが世の常だと思います。かつては男が主流の世界に、「○○女」とかいうことで、女性の進出がちょっと珍しいことのようにいわれる風潮もありましたが、そんなことがいわれない、当たり前の時代がそこに来ている気がします。これは余談でしたが。

 さて、ジェーン・スーさんいわく、「さて、さまざまなことに諦めをつけても尚、むしろ、軟着陸までの一工程としても、私は悩みます。そして誰かにそれを話したくなる。が、相談は相手を選ぶもの。バシッと結論を出されたくない時もありますし、真顔で聞かれたら困るふざけた相談もある。なんかこう、ブラックホールの留守番電話のような、もしくはライトなネット掲示板のような、相談事をウワーッとぶちまけておいたら、忘れたころに誰かがぼんやり答えてくれたりくれなかったり・・・みたいなシステムがあればいいのに。あ、それが雑誌やラジオやネットの相談コーナーじゃん、というわけで、この番組の出番です。」というのですが、引用していて気がつきました。文章が長い。そして、句点が多い。きっとこれはしゃべることと息継ぎに関係があるのだろうと。
 「番組開始から早一年、選りすぐりの相談事33本を、一冊にまとめました。」という本書は、もとより、リスナーと相談者を増やすことが目的でしょう。(リスナーよりも相談者を増やすことのほうがより重要でしょうね、なにしろ、相談がなければ番組は成り立たない)
 まあ、僕の場合、半世紀前に戻って、リスナーになろうと、本書の狙いの一部を果たそうと思います。ラジオは面白い。




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