「中年の女性」を教えてもらう

ぺんぎん堂の飯島です。意見は私個人のものです。

小寒 第六十七候『芹 すなわち 栄う』

 よい天気、暖冬を、文字通り体感です。
 季節のやさいは、「蕪」ですが、いろいろな食べ方があって好きなやさいです。今日は、「ロングベリー・ブラジルピーベリー」のブレンドにしました。ハーフ・ハーフでしたが案外いけるようです。

 衛星放送で、『大統領の料理人』というフランス映画を見ました。主演女優のクレジットを見て、彼女も取り上げている本書を思い出しました。

あなたたちはあちら、わたしはこちら大野左紀子 著)



 著者が注目したのは、映画の中、主人公の中年女性が、やむにやまれぬ、どうしようもない外からの力によって、それまでの安定した生き方と違った一面を垣間見せる物語です。
 「人生は長生きすればするほど物理的心理的な『絆』の重要性を痛感するわけですが、一方で、自分の問題は最終的には自分で解決するしかなく、人生はどこまでも自分自身との闘いであることが身に沁みてきた」ということを語っている本書のタイトルは、冒頭に取り上げている『ルイーサ』からの拝借です。そして、最終章の『クロワッサンで朝食を』まで、12章の本書、『大統領の料理人 [DVD]』の主演女優、カトリーヌ・フロは、闘う女として『女はみんな生きている』で取り上げられています。コラムもあります。


見えるものの意味、そして言語化

 実は本書は、著者も語っていますが、ものの見方について有用な示唆に富んでいます。「注意したのは、自分の言いたいことのために作品を利用しないということ。結果、私にとってはからずも、『見えるものの意味作用を解き明かしていく作業』と、『”女”という厄介なものについて言語化する作業』の同時進行となった」というところは、勘どころだと思いました。
 中年女性について、女性だけでなく男性も、手がかりを得るのは、これからの時代、必要なことに思えます。






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