ジャズと地下鉄の旅、関係はあまりないです

ぺんぎん堂の飯島です。意見は私個人のものです。

穀雨 第十八候『牡丹 華さく』

 連日、夏日が続いています。そして、ものすごい雨と風の日があります。めまぐるしいような天候の変化が続いていますが、それにつけても被災地のことが思いやられてなりません。写真は朝の空ですが、今はきれいに晴れ渡り、気温もぐんぐん上がっています。

 さて、旬のやさいは、蕗とクレソンだそうです。どちらも好きです。特にクレソンは、燕グリルのハンブルグステーキについてくるのが良いです。
今日の珈琲は「ハワイ・コナ」です。職場の同僚にいただいたものです。やや細挽きです。水温と粉の量に注意して、適度な抽出を心がけました。なるほど、バランスがとれているのと、これまでの味わいと少し違うものを感じました。少し後ろめたいような気分もありますが、気を取り直して。


還暦過ぎてジャズ

 吉田拓郎中島みゆきだった私でしたが、六十過ぎてまじめにジャズを聴いています。きっかけは、フェルディナント・フォン・シーラッハの禁忌を読んだことにはじまります。

 老練な弁護士のビーグラーはバカンスの最中ですが、仕事人間の彼は、落ち着きません。やがて仕事が発生して事務所の戻ることになった彼は、「車に乗ると、ビーグラーの心は弾んだ」。
 そして、「ブレナー峠を越えるとき、ビーグラーはジャズを聴いた。」というのですが、この際、なぜ彼が心が弾んだときにジャズを聴いたのか?あるいは、彼は何故ジャズが好きなのか?を問うことでは、彼を知ることは難しいと思いました。方法論としては、彼が聴いたジャズのプレーヤーは誰で、どんな曲だったのか?まずは、自分で聞いてみることで、彼の好みを知ることができる、と考えたわけです。彼が聴いたのは、ビル・エヴァンスの『エクスプロレーションズ』、ザ・デイヴ・ブルーベック・カルテットの『タイム・アウト』、ハービー・ハンコックの『ザ・ニュー・スタンダード』だったのです。そこで、これらのアルバムをまず聞いて、ジャズとのつきあいが始まったというわけです。
 しかし、その先に進むには、それなりの先達さんがいませんとね。ということで、今回は、本書を読み、いわれているジャズ名盤を聴いてみたのです。

人生が変わる55のジャズ名盤入門 (竹書房新書)鈴木良雄 著)


 本書は、著者がジャズ仲間五十人に「どんなアルバムから聞くといいのか」と尋ね、入門として聞いてほしい10枚と、残念ながらそこに選びきれなかった10枚の合計20枚を答えてもらったアンケートをもとに構成されています。約1000枚から選ばれたベスト55というわけです。特に、巻末の資料は外せませんね。
 で、マイルス・デイビス『カインド・オブ・ブルー』、と『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』をまず。




地下鉄の出口から外に出ると、意外な場所が待っている?

 出張経費や公用車で別荘にいっているなど、今度の都知事もなにかといわれていますが、前任者についていえば、ひとつだけ残念だったのは、都営地下鉄東京メトロ経営統合に道筋をつけてほしかったことです。なにしろ、70歳になることについて唯一の楽しみ?は、東京都シルバーパスの購入で、今のところ地下鉄は都営だけですから、これがバスのように、メトロにも及ぶとなれば、楽しみはぐっと広がるのです。
 それはともかく、既存の都市の地下を走る地下鉄は、鉄道が敷設されてからまちができることがほとんどの場合に比べて、駅前広場などもなく、突然ぽっかりと地上出口が思いもかけないところにできていたり、そっけない場所だったりするのです。
 「今回訪れた都営大江戸線新江古田駅も、地上に上がって見回しても、何やらにぎやかなムードは漂ってはいませんでした。」という本書の表現に、中野区在住の私も同意ですが、同じような地上出口を持つ地下鉄駅は結構あるのでは中と思います。ええ、本書というのは、この一冊です。

地下旅! (文春文庫)酒井順子 著)


 
 「地下鉄で行ける東京の名所を独自の基準でピックアップした」というのですが、確かに独自の基準だと思える所が多いです。丸ノ内線では南阿佐ヶ谷の住宅だったり、日比谷線では小伝馬町、都営新宿線では曙橋とかですが、まあ、大江戸線では両国とか、まずはお読みいただくのが一番です。

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