林檎の気持ちは、よくわかるのでしょうか?

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。

冬至 第六十五候『さわしかの 角 解(おつる)』

 朝は、怪しい雲の様子でしたが、やっぱり雨になりました。それも結構激しく降りました。今は小康状態というか、やがてあがる気配です。
 今日の珈琲は「パナマ」でした。口当たりのいい、飲みやすい感じに淹れることになりました。

 天候からすると、こういう日は伝奇ミステリーが雰囲気なのですが、それは次回に取っておきます。今日は、リンゴについて。
 リンゴというと、冬のものというイメージがすぐ浮かびますが、リンゴの世界も多様性があるようです。私の子供のころは、国光林檎か、緑のインド林檎くらいで、やがてスターキングが現れたようなあやふやな記憶しかないのです。リンゴ箱いっぱいの酸っぱい林檎を、塩を少しかけれ、一人でかじって食べていた記憶もありますが、その頃は、歯ぐきから多少の血が出ても、気になりませんでしたね。「リンゴをかじると歯ぐきから血が出ませんか?」というコマーシャルはまだなかったのです。
 今は、紅玉、ふじ、千雪、きおう、あかね、つがる、王林、紅の夢、星の金貨、冬恋、などなど、いろんな種類があるのです。私は知りませんでした。しばらく、リンゴはあまり食べていませんでしたが、昨今、健康に関心が高まるとともに、リンゴも注目されているようです。
 ということで、葱、もやし、そして今回は「林檎」です。


ききりんご紀行』(谷村志穂 著)



 本書を読んで、「ジョニー・アップルシード」という言葉を思い出しました。英語の教科書で習って、読んだのかもしれませんが、覚えていません。本書の「冬恋をかじりつつジョニー・アップルシードをひもとく」というくだりを読む前に、なんか記憶の底に引っかかっているように思えたものが、突然目の前に現れた気がしましたが、さて、正体は知れなかったのです。
 ちなみに「冬恋」は岩手の林檎だそうです。
 それと、本書のタイトルは、どうやら、「利き酒」ならぬ「ききりんご」ということのようですが、断定ではありません。シャリシャリした林檎の食感はたとえようもないのですが、なぜか懐かしい気もします。梨とは違うのですが、でも、不思議な感じは梨のほうで、私には、林檎の食感はなじみのものです。病気の時に、すりおろした林檎をガーゼで絞って漉した林檎ジュースを吸い飲みで飲んだことや、アップルパイを初めて食べたことなど、昔の記憶だけでなく、最近も、有馬記念の馬券を買いに行った時に、銀座のデパ地下で見た、小ぶりな林檎の山と遭遇しました。イギリスの林檎みたいだなあ、とおもいました。


Amazonでどうぞ