ジャズは音の力そのものだ!

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。

 これほど寒暖差が激しいと、どれほど健康に気を付けてもオーバーということはないように思います。

 先日、青梅街道、蚕糸試験所跡向かいの「とんき」でヒレカツ定食を食べました。「とんき目黒店」の支店です。甘めの衣が多い中で、しっかりとした衣に満足しつつ、ひれ肉をみて、昔行った「コロナ洋食店」のカツサンドと、いかにも頑固そうなご店主を思い出しました。このお店のご主人たちもどこかで見かけたことがあるようなそんな気がする、職人そのものご夫婦(多分、違っていたらごめんなさい)で、そこも既視感のもとだったのかもしれませんでした。

 JBLのスピーカーを手に入れてから、オーディオ生活が変わったかといえば、そうではなくて、この本を読んでから、目から鱗だったのです。

ジャズオーディオ・ウエイク・アップ山口孝 著)


 「ジャズとは音の力そのもののことであり、その音圧を再現することがジャズオーディオではないかと思います。」まあ、家の構造上、マックスで再生することが難しい場合でもなるべく音圧の再現を目指そうと思いましたね。
 オーディオを通してジャズを聴くのはそれとしての意味を持っていることも教えてくれました。それは、巨匠たちの名演奏は、録音されたものの中にしか存在しないということ。
 そうだとすれば、いかに忠実に音圧を再現することができるのか?新たな機材の確保も余裕があればいいのかもしれませんが、まずは、手持ちの装置の中でベストを目指しましょう。特に、スピーカの置き場所と椅子の位置関係などは大事でしょう。

 ジョン・コルトレーン、誰もが知っているこのアルバムも、そうした努力をして聴いてみると、見えてくる景色が広がったように感じました。

>Blue Train

 胸郭が広がるような、広々とした青空に溶けて一体となるような感じがするのですが、いいですねえ。




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ネパールに銘茶あり

ペンギン堂の飯島です。意見は、私個人のものです。


この写真を撮った保育園では園舎の建て替え工事に先立ち解体工事が始まるようです。
花の時は瞬く間に過ぎて、しかしそれでも、気温はアップダウンを激しく繰り返しています。まるで昨今の社会状況のように
頭を「平家物語」の一節がよぎります。「おごれる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ。ひとえに風の前の塵に同じ。」
おごれる権力は続かないという厳たる事実は、現在も変わらないようです。

ネパールに美味しい紅茶がありました

最近は紅茶にも興味を示していることは前にも書きましたが、通販サイトで美味しい紅茶を見つけました。
それは、「ネパール ヒマラヤブレンド」というティーバックのお茶です。ネパールの紅茶というのには馴染みがなかったのですが、生産量もそれほど多くないのでしょうか。水色も濃くなく、それでいて、旨味のある程よい渋さが後味を爽やかにしています。
これを、次にご紹介する本のなかで語られている「ゴールデン・ルール」に従って淹れるだけで、手軽に美味しい紅茶が楽しめます。

紅茶屋のつぶやき堀江敏樹 著)


私の知人に、大阪の紅茶屋さんの息子さんで、著者と同じ姓の、ホリエ君という人がいますが、関係者ではないと思うのですが。

ところで、そのゴールデンルールとは、まず、ポットとカップを温めておくこと、次に新鮮な水道水を沸騰させて、適量の茶葉を用意したポットに注ぎ、適当な時間を待つ。そして、カップに最後の一滴までを注ぐというものです。

問題は、適当な時間という点ですが、著者は、砂時計はいらないという考えのようで、自分の好みの濃さ、渋さで飲めばいいという、まあ、ざっくりした捉えようです。考えてみれば、トライアンドエラーの繰り返しで自分の好みを把握することに尽きるので、当たり前のことでもあります。

紅茶にまつわる近頃の都市伝説みたいなものを払拭しているこれまでに読んだ紅茶の本のなかでは、いちばん腑に落ちる一冊でした。

さて今日も、ゴールデン・ルールに従って美味しい紅茶を飲みます。


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ここのお茶屋さんのものです。ティーバックではありませんが、参考までに。

鹿児島に意外な?出会いが

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。

春らしくなり、桜も見ごろです。見上げれば、青い空です。

雪の中、高尾で、母の納骨を無事終えた翌日、ミッドタウンに出かけました。そこで、JBLの「JEMBE」というBluetooth接続のスピーカーを、アウトレット、現品限りということで即、格安で購入しました。

聞いてみたい曲があったからで、それは、「レフトアローン」。
ジャッキー・マクリーンエリック・ドルフィーのを聞き比べたかったからです。

これが、ジャッキーマクリーンのです。

エリック・ドルフィーはこちらです。

私としては、エリック・ドルフィーのフルートのほうに惹かれるのですが。そんなことで、思わず夜更かしでした。

それよりも、出会いというのはあるもので、今年は「鹿児島だね」というのが読みでした。もちろん、NHK大河ドラマからの安易な発想ですが、そこで選んだが、

BE A GOOD NEIGHBOR ぼくの鹿児島案内岡本仁 著)

本書に登場する「パラゴン」という喫茶店の店名は、実はJBL(ジェームス・B・ランシングが1946年にカルフォルニアで設立したオーディオメーカーの名前ということもこの本で知りましたが)の左右一体型オールホーン式のオーディオ装置のことだという個所を、買ったジェンベを持ち帰った後に読んで、そうなのかと、まあ、納骨の次の日でもあったので、「レフトアローン」をしみじみ聞いてしまったのでした。
それもこれも、あれこれ面白い本です。不思議な流れの文章は、慣れると癖になります。


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ジャズを読む

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。

寒い日、温かい日と、目まぐるしく、アップダウンの激しい気候です。でも、ここは元気にいきましょう。

高野で紅茶を購入しました。ダージリンのゴールドラベルです。まあ、いきなりファースト・フラッシュというのもいかがかと思った次第です。
珈琲の難しさとは別の難しさが紅茶にはあるようです。むせるような感じが忘れられないのが、わたしにとってのダージリンの味わいです。きれいな水色の一杯が入れられたらいいなと思います。
さて、沸騰したお湯で、3グラムの茶葉、200CCの湯量、2分でやってみました。3分で250CCという選択もあるのでしょうが、今回は、むせる感じもあり、マスカットの香りといわれるものは強くありませんでしたが、まずまずだったと思います。当面はトライアル・アンド・エラーでやってみようと思います。
欲張りに、珈琲の方もなかなかなのに、この先、玉露にも挑戦しようかと思っています。

ジャズを聴くと脳はどんな反応をしているのだろうか?

ジャズを聴くとリラックスして、物事に意欲がわく、と言ったのは、植草甚一さんだったと思いますが、それは何故なのか、脳はどんな反応をしているのか。まあ、そんな疑問を感じさせる、独特なものがあるジャズを結構本気で聞くようになったのは、ドイツのミステリー作家、フェルディナント・フォン・シーラッハの『禁忌』を読んだのがきっかけでした。登場する老弁護士が、仕事中毒のような彼が、休暇を切り上げて仕事に戻って行くアルプス越えの道々の車中でジャズを聴くシーンがあって、私もここでリストされているジャズナンバーをきいてみようと思ったからです。

そこから、よくあるパターンだと思うのですが、ジャズの名盤紹介の本など読んで、あれこれ聴くようになり、今は、エリック・ドルフィーの『アウト・トゥ・ランチ』をよく聴いています。

ドラムのトニー・ウィリアムスを知るという、モダンジャズの世界でも、本の世界のような、果てしない連鎖の始まりも感じたりしました。エリック・ドルフィーという人は、きちんとした筋目を感じるジャズだと思ったのですが、果たして、どうなんでしょうか?
さて、ジャズについて私なりのアプローチを考え、ジャズ小説を探して読んでみようと思いました。
かつて、五木寛之の『新装版 青年は荒野をめざす (文春文庫)』を読みましたが、もっとジャズに近いところで書かれた小説を探して、出会ったのが、本書です。

ジャズ・カントリー (文学のおくりもの ベスト版)ナット・ヘントフ 著)

ジャズは黒人の音楽なのかそれとも人種の壁を超えてあるものなのか。確かにジャズピープルには白人もいるし日本人だっています。しかし、その本質には、人種が深く関わっているのではないか、という問いかけには成立の余地があるように思えます。
著者のナット・ヘントフは、反骨のジャズ評論家として知られる。2017年1月7日に亡くなりました。
登場人物の一人黒人のジャズミュージシャンのビッグ・チャーリー(主人公にとってはメンターの役割を果たしています)は語ります。
「おまえさんはミュージシャンだ。そしてミュージシャンというものは、自分の音楽で言うべきことを、つぎつぎにたくさん学べるように耳を傾けなきゃいかんのだ。
活気をいっぱいもっている連中を信じるんだな。言っていることのその下に耳を傾けりゃわかるものだ。
いちばん大事なのは、いつも耳を傾けるってことだ」。

私は今、彼は何を語っているのか、そこに耳を傾けること、そんなことを意識して、それでも楽しくジャズを聴いています。


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ロンサム・カウボウイ

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。


空は晴れ渡り、月が残っています。
厳しい寒さが続く毎日です。

珈琲生活
最近、ハンドドリップに加えて、コーヒーメーカーを導入しました。コストパフォーマンスを意識して、『デロンギ・ICM14041J』、アロマ機能と省エネ機能がついている優れものという評価が高い機種です。

アロマ機能があって、ハンドドリップに近い動きをするというのですが、それだけにちょっと珈琲豆の焙煎の深さとの調和に工夫がいるようです。それと、使用の初めに、プラスティックの臭いがあるので、こちらの調整も必要ですが、バランスが取れれば、結構飲めます。やや浅めの焙煎がいいようです。

注目の話題
最近の関心のニュースは、「仮想通貨流出事件」です。金融庁の立ち入り検査で何が分かったのか、気になるところですが、仮想通貨に使われているテクノロジー、「ブロック・チェーン」の応用展開可能性のほうに注目すべき点はありそうです。いずれ考えてみたいと思います。

果てしのない本の話岡本仁 著)


サイバー攻撃というより、サイバー犯罪といったほうがいいように思える「ランサムウェア」という言葉を考えると、「ロンサム・カウボウイ」という言葉がほとんど反射的に頭に浮かんできます。
理由はわかりません。
私が思い浮かべる「ロンサム・カウボウイ」には2種類あって、ひとつはパイオニアのカーオディオの「ロンサム・カウボウイ」であり、いまひとつは、片岡義男
ロンサム・カウボーイ』です。

実は、都営地下鉄大江戸線沿線を探索してみようと思い、どんな描き方で散歩の面白さを表現するか、参考にしたいと思い、岡本仁の本をパラパラみていて、面白い本を発見しました。それが、前掲書です。

本書、実は、片岡義男の『ロンサム・カウボウイ』から始まっていました。そこから果てしのない連想と過去の出来事が繋がって、話が続き、やっぱり巻末になって、『ロンサム・カウボウイ』に戻ってくるのです。
ところで、パイオニアのカーオディオ「ロンサム・カウボウイ」は、1977年に発売され、その後、1986年に、フラッグ・シップモデルが「カロッツェリア」改称されました。「ロンサム・カウボウイ」のテレビCMにしびれます。

ロンサム・カウボーイのCMhttps://www.youtube.com/watch?v=lBFQ6bpeoPA


片岡義男の『ロンサム・カウボーイ』は、1975年の5月に初版がでて、1979年に文庫本になっています。パイオニアの方が後ということになりますね。私は26歳でしたね。

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人と人をつなぐ場所をつくる

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。
今年もよろしくお願いいたします。

快晴の空ですが、風は強くなってきました。箱根駅伝、やっぱり強い青学です。

 さて、今年は、この本から入りたいと思います。

編む人―ちいさな本から生まれたもの南陀楼綾繁 著)


 この時代、人と人とのつながりは、0と1で出来上がっています。でも、やっぱり、それとは違うもので、人と人、人とモノが出会うのがいいと思う、そういう人はこの本がいいと思います。 本書は、「それぞれのやり方で、少数かもしれないが熱心な読者を持つ本や雑誌の編集者へのインタビューで編まれた」本です。だから、本や雑誌は、「影響を与え、励ましを送ってきた人々」を持っているということです。
 「つくり手と読者の間にちいさな共同体を作り出してきているところも共通だ。本や雑誌だけでなく、人と人とのつながりを生み出す場所を編んできた」という雑誌には、15年ぶりに最新号が出たものもあるのだとか。
 何を感じるか、あなた次第です。



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努力は裏切らない、お茶を飲むときも

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。

冬至

 「冬至」は、再生への転換点。ここから、歩みはのろくとも、確実に日が長くなります。
 快晴の空は、寒気は強いですが、背筋が伸びる気がして(最近ますます猫背が気になっています)、気持ちが良いものです。

珈琲
 今日の珈琲は珍しいことに、「キリマンジャロ」でした。ちょっと事情があって買いましたので、さっそく試したというところです。ハンドピックで結構欠点豆を取り除く作業をしましたが、このひと手間かけることがおいしさにつながることを再確認、努力は裏切ることなく、美味しく淹れることができました。
 味わいながら、爽やかな風味は、どことなく緑茶のような感じがしたのですが、このあたりに、日本人のキリマンジャロ好きの理由の一端があるように思いました(もちろんマーケッティングもあるのでしょうが)。

 最近、「ミッドタウン」に行くことが多いのですが、今は、イルミネーションがきれいです。ブルーのイルミネーションは、幻想的で、不思議な感覚に包まれます。青は、感情を穏やかにする効果もあると、色彩心理学では言われているようですが、うなずけます。
 懐かしい友人が、持ってきてくれた「加賀の棒茶」がきっかけで、ミッドタウンで「献上加賀棒茶ティーバッグ」(丸八製茶場)を買いました。
 ところで、珈琲や紅茶は、美味しく飲ませるお店の情報が結構あるのですが、日本茶の場合は、案外苦戦しますね。そこで、こういう本が出版されるのでしょう。

日本茶 JAPANESE GREEN TEA (TOKYO ARTRIP)』(美術出版社書籍編集部 編)


 ノリタケのイラストがいいです。
 もっともお茶を買うための情報は、これまで知られたものの範囲ですね。巷の、小さなお店のお茶屋さんが潰れずにずっと続いているというのには、それなりの理由があるわけで(潰れたお店も多いですが、それなりの理由がある訳です)、日常使いのお茶が継続して買われる理由の一つは、多分そのお茶が美味しいからでしょう。そのお茶を、ひと手間かけて飲んでみれば、きっと納得するものがあるように思います。
 正月の飲むお茶を買いに高円寺に行きました。買ったお茶の袋には「正月蔵出し」と書いてありました。
 なんとなく、玉露の芽茶も、値ごろ感で買ってしまいました。これは二手間も、三手間もかけないと。


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数文字訂正しました。